2019年の簡易生命表が厚労省から発表され、平均寿命は男性が81.41歳、女性は87.45歳と過去最高を更新しています。このまま行くと90歳にも届きそうですが、今の80代の方はお元気です。今回は今まで墓じまいされた中で一番お年を召された80歳女性の方をご紹介したいと思います。
1.声も行動力も若い
2.80歳とは思えない元気さ
3.身寄りがないとは?
3.嬉しそうなご様子
1.車で移動中に、転送でかかってきた電話に出ると、少しゆっくりとした口調の女性の方からのお問い合わせでした。お話しをお聞きすると、公営霊園から墓じまいで永代供養に移したいというお話しでした。改葬の簡単な流れをお話しし、自宅から近い公営霊園から離れたお墓へ移されることや、ご自身で手続きをされるとおっしゃったので、声からしてもそれほどお年は召されていないとその時は思っていました。
2.お送りしていた申込書が戻ってきたので、本人確認書類を確認するとなんとご年齢は80歳で、一瞬口が空いたままになりましたが、改めて「このご年齢で墓じまいとは若いなー」と感じました。一般的に墓じまいは50代や60代の方が多く、その年齢でも墓じまいをしておこうと決めてから、最終的に墓じまいが終わると、精神的にも肉体的にも疲れたというお話しが多いのです。その方は逆に墓じまいを楽しんでいるように、ご自身で市役所に行って手続きをされ、石材店さんに値段の交渉から閉眼供養、そして遺骨の受け取りと80歳とは思えない元気さでした。
3.「もう身寄りがないから」とその方はおっしゃられていました。何回かお話しをお聞きする中で、それぞれ色々な事情があり、その方がおっしゃることや、そのご年齢で墓じまいをしなければならないことなど、少なくとも私には十分理解できます。「身寄りがない」と一言で言っても色々なケースがあり、人によって採り方に違いがあります。納骨受入れ先の住職さんは、納骨支援の会発足当初から賛同して下さって善意でご協力頂いており、檀家さんを大切にされている方です。今回は少し両者に考え方の違いがありましたが、困っている方を放っておくことは出来ないので納骨させて頂くことが出来ました。今回の墓じまいで、「身寄りがないとはどういうことなのか」、深く勉強させて頂きました。お申込者様と住職さんに感謝致します。
4.その日の納骨式は午後1時からだったので、当日は早めに来られ周辺を散策して、参道の有名なお店で食事をされたそうです。納骨式が終わり、本当に安心しきったご様子に見えました。実は納骨式の数週間前に1度下見に来られていて周辺も散策されていたそうです。安心できる場所に納骨することが決まり余程嬉しかったのではないでしょうか。故人や先祖の遺骨を自分が最後になんとかしておきたいという強い気持ちが、年齢に関係なく、行動力を後押ししてくれたのだと思います。
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