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執筆者の写真NPO法人納骨支援の会

血の繋がりがなくても


 久しぶりに晴天の中行われた納骨式が終わったあとで、涙を浮かべながら「ありがとうございました」とおっしゃった言葉がとても印象的でした。


 今回は、血の繋がりがない遺骨を持参して納骨式に来られた親子さんをクローズアップしたいと思います。


1.血族とは

2.血の繋がりがなくても

3.社会貢献


1.本人と血縁関係にある人を血族と呼び、自分から見ると父母、または、兄弟姉妹、自分の子供や孫と思い浮かべますが、もっと広げると、祖父母、曽祖父母、伯叔父母、その子や孫・・・と続いて行き、やがては誰から見ても全て血族なのでは?ということも考えられます。そこで民法では、6親等内の血族+配偶者+3親等内の婚族を親族と定めています。法的な血族は遺伝上の血族に関係なく存在します(養子縁組など)。逆に遺伝上の血縁でも血族にならない場合もあります(婚外子で認知されない場合など)。

 

2.「納骨できる場所を探しているのですが」とその方から電話があり、事情をお聞きしていると、血の繋がりはないが育ててもらった父の遺骨を納骨したいとのことでした。生活保護を受けていらしたようで、亡くなったあと葬儀もなく火葬された遺骨はアパートに置いてあるので早く供養してあげたいということでした。早速住職さんに相談し許可を頂き、無事納骨式を迎えることとなりました。

 血が繋がっている、血が繋がっていない、血縁だから、血縁じゃないからと、幼少の頃はひょっとしたら色々なことで悩んだ時期があったかもしれませんが、大人になると血縁がどうのこうのというのは関係なく、むしろ人生において、「生みの親より育ての親」ということわざがある通り、育ててもらった環境が大きく影響します。血縁であっても虐待が起きたり、親の墓をみないなど、問題は山積しています。人間として大切なことをきちっと行ってあげられる、裏を返せば、しっかりと育てられた証しなのではないでしょうか

 納骨式の後、街中で見かけるお母さんとお嬢さんのように親子揃って笑顔で帰って行かれました。


3.納骨に協力頂いているこの寺院の住職さんとは最初にお会いしてからもう十数年になりますが、私がNPO発足当時にご相談したときにも快く協力して頂きました。地域活動も積極的に参加され、また東日本大震災の時は、被災地で亡くなられた方々の火葬処理が追いつかず、一部の遺体は東京や千葉などに運ばれて火葬が行われました。その時に東京での供養に率先して参加されたりと社会貢献されています。今回はお葬式も行っていないことをお聞きになり、四十九日の法要まで本堂で行なって頂き、その後お墓の前で回向を行って頂きました。住職さん、副住職さんのお心使い、本当に感謝致します。ありがとうございました。


 








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