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執筆者の写真NPO法人納骨支援の会

永代供養墓への線香の上げ方

 「風が強くて線香に中々火が付かない」という経験はどなたにもあるのではないでしょうか。風に背を向けたり、しゃがんだり、物陰で付けたりと、焦ってしまう場面でもあります。墓地や霊園は平坦な所が多く、永代供養墓は通常のお墓よりも区画が広いので風を遮るものがあまりありません。でも大丈夫です。

 今回は線香の上げ方について見てみましょう。

1.そもそも線香とは

2.線香の種類

3.線香のマナー

4.墓前での線香の上げ方


1.線香(綫香)はインド発祥と言われており、日本ではお香として聖徳太子の時代まで遡り、日本書紀に記載されています。現在のような棒状になったのは江戸時代で庶民に広く普及しました。当時は線香が燃え尽きるまでを1つの時間として活用もされていたそうです。線香には辺り一面に広がる煙により周りを清めるとされており、仏教では線香(お香)の香りはあの世にいる方たちの食べ物とされています


2.線香には杉線香(杉を原料とした煙が多い主に墓参り用)と匂線香(香りが際立つので葬儀や法要、仏仏壇用)があります。線香の材料は木で、樹皮を粉末状にして香木と混ぜて水で練り棒状にして乾燥させたもので、日本では淡路島や日光市での生産が有名です。近年はヨガやアロマテラピーなどで、病気の予防、治療、リラクゼーション、ストレス解消などを目的として、芳香療法として、線香(お香)が利用されています。線香の香りの種類は、高級とされる白檀から昔懐かしい〇〇○ドロップの香りまでビックリするほどの種類が販売されています(amazonを参考)。


3.仏教では故人の供養として線香を使用しますが、神道(神社)やキリスト教では線香は使用しません。日本の仏教には大きな宗派が13宗派あり、線香の上げ方も宗派によって異なります。分からない場合はご両親や親族に聞いてみましょう。宗派により線香の供える本数が、1本、2本、3本と違いがあり、線香は立てる、寝かせるなども決まっています。ネットでも検索すると色々載っていますので調べてみて下さい。

 マナーと言えば、近年は環境問題の規制が厳しくなっていますが、線香の煙を規制している国があるそうです。お隣の台湾では、寺院の線香の煙がすごく、近隣住民へPM2.5などの有害物質が人体に影響を与えるということで一時問題となったそうです。日本でも初詣などに寺院に行くと香炉はモクモクしていますが、どうなんでしょうか?


4・自宅の仏壇や室内では、線香は簡単に火が付きますが、屋外では難しくなってきます。冒頭のような経験はお墓参りされた方なら実感されていると思います。「何か良い方法はないの?」と質問される方も多いのですが、お薦めは、フード付きターボライターです。フード付きなので少々の風はビクともしません。しかもターボライターなので火力が強い。お墓参り専用ライターとしてネットショップで多く売られており、値段も手頃です。お墓参りの回数が減ってきている現代では、1個あれば一生モノかもしれません。寺院や施設によっては線香の着火器がおいてありますので、それがあるお墓はそれを利用しましょう。

 永代供養墓へのお線香の上げ方ですが、形式張る必要はありません。近年は無宗教者も多く、特に永代供養墓は宗教、宗派(宗旨)を問わず、色々な方が眠っています。お墓にお参りに来てくれただけで故人は喜んでいらっしゃると思いますので、好きな本数の線香を上げましょう。納骨式で、たまに親族二人で参列され、線香一束全てに火を付けられるのを見かけます。勿論、線香の本数に制限はありませんが、永代供養墓は共同のお墓なので香台も共同で溢れてしまいます。供養という意味では、1本でも10本でも本数は関係ありません。例えば、納骨された柱の数分とか、各宗派の儀式に添った本数、または3年ぶりのお墓参りだから3本など、故人は1本でも十分感謝してると思います。

 永代供養墓は寺院で管理していますのでお墓掃除の必要はありませんが、葉っぱが墓石に載っていたら取り除くとか、蜘蛛の巣がはっていたら払ったりなどは最低限行なって下さい。備え付けてある水桶や柄杓を使用して、まずはお墓に水をかけ、花立ての古い水を捨てて新しい水を入れ、お花を供えます。そして線香に火を付けて香台に供えます。手を合わせて(合掌して)頭を下げ、心の中で故人に語りかけましょう


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