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執筆者の写真NPO法人納骨支援の会

恩師の納骨式

 世界中で格差社会が広がる中、日本はコロナ禍で更に経済格差が深刻な状況になっているように感じます。葬祭関連では、ゼロ葬(0葬) 「お墓の探し方」を参照 が広がり、孤立死で亡くなった方の遺骨を親族が引き取らない(引き取れない)ケースが増えているなど、このままではどうなっていくのかと心配になります。重い現実の話題が多い中、心優しい素晴らしい方々が行われた恩師の納骨式のお話をしたいと思います。


1.血縁ではない故人の納骨式

2.なぜ、遠くて、知らない町のお墓に?

3.不思議な感覚


1.通常、亡くなった方の遺骨をお墓などへ納骨するのは、故人の血縁者、または祭祀承継者が行います。身寄りがない方の場合は、市区町村で一旦保管(全てのケースがこうなるわけではありまあせん)し、血縁者や血縁の近い方を探すそうです。殆どが見つからないそうですが一定期間保管後、無縁墓に埋葬されたり処分されるそうです。

 今回納骨を申し込まれた方々は、ある事を一緒にされていた方々で、遺骨はその恩師だそうです。生前で身寄りがないことを知っていらっしゃったので、亡くなられた後、推測ですがお葬式を行い、ある納骨堂に遺骨を収められていました。その納骨堂も期限が来たので、今回、永代供養付合祀墓を選ばれたそうです。血縁ではない方の納骨は私も初めてで、他でもあまり聞いたことがないので最初はびっくりしましたが、事情を少しずつお聞きしお手伝いさせて頂きました。人それぞれ事情は色々ありますが、生前で本当にお世話になった恩師のために、今度は最後の最後までお世話をする気持ちの優しさ、そして慈悲深さ、感謝の気持ちが、メールのやり取りやお会いした時、納骨式で手を合わせている姿を見た時に感じました。経済的な負担もかかり、中々出来ない素晴らしいことです。お手本のような方々です。

2.お申込された方々はお墓がある寺院まで電車で1時間以上と、なぜ遠くにあるお墓を選ばれたのでしょうか?事情をお聞きする中で分かりましたが、恩師は生前、お墓がある寺院の近隣の町に住んでいらしたそうで、恩師から見ると近かったということになります。このあたりの心配りも本当に優しい方々ですね。

3.納骨式が無事終わり、副住職さんからのお話しも終わり、寺院を後にしました。駅の方角へ一緒に歩きながらすぐ近くに有名な観光場所があることを皆樣に伝えると、行ったことがないとのことでそこまでご案内して別れました。何となく楽しそうな雰囲気だなと不思議な感覚でしたが、その夜にお申込者の一人の方からメールを頂き、観光場所や周辺を散策され食事をしながら思い出話しが出来て楽しかったとのことでした。改葬は精神的にも本当に大変だったと思いますが、無事、恩師の納骨が終わり、ずっと抱えていらした肩の荷が下り、心から安心されたのだと思います。本当にお疲れさまでした。今後はお墓参りの都度、周辺の散策がより楽しみになるのではないでしょうか。

今回も安心のお手伝いが出来ましたことを感謝致します。



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