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執筆者の写真NPO法人納骨支援の会

アパートからの贈り物

 2020年に行われた国勢調査では、日本の人口は1億2622万人で世界11位、上位20カ国の中では唯一の人口減少国となっています。更に国内では、38県が人口減少となっていて、人口減少により様々な問題が取り沙汰されています。近年は単身世帯が増え、ある調査では2040年には3軒に1軒は単身世帯になると予想されています。単身世帯の増加は社会的孤立のリスクが高くなり、緊急時などの対応も遅れがちです。以前、「身寄りがない方の納骨」でも触れましたが、事前の対策が重要になってきます。

 今回は第三者の方からの納骨依頼のお話です。


1.リフォーム業者さんから

2.大家さんから

3.葬祭事業者さんから


1.ゴールデンウイークのある快晴の日に「引き取り手がない遺骨は納骨できますか?」とリフォーム業者さんから電話を頂きました。管理会社の不動産業者さんから依頼され、アパートに残っている遺骨の処分先を探しているとのことでした。

詳細をお聞きし身寄りがないことが分かり、納骨先の住職さんに連絡して1週間後に納骨となりました。送られてきた段ボールを開封すると、しっかりとしかも綺麗に梱包された骨壷が入っていました。リフォーム業者さんの気持ちのこもった贈り物でした。


2.梅雨のある日に「遺骨を引き取ってもらうことは可能ですが?」とあるアパートの大家さんからの問い合わせでした。押し入れに残っている遺骨を処分したいとのことでした。アパートの住人は生活保護を受けていたそうで亡くなってから半年経つが誰も引き取る人がいないしどこに相談したらよいか分からず困っていたとのことでした。納骨先の住職さんに了解を得て、大家さんに段ボールセットをお送りし、10日後に遺骨が寺院に届き、納骨式は無事行われました。


3.オリンピック前のある猛暑の日に「納骨についてお聞きしたいのですが?」と葬祭業者さんから電話を頂きました。事故で亡くなった身寄りがない方の納骨先を探しているとのことでした。詳細をお聞きすると、市役所からの依頼で取り敢えず火葬は終わらせたのだが、納骨先が中々見つからず困っていたとのことでした。協力頂いている寺院の住職さんに相談し、ある寺院で納骨の受け入れをして頂きました。市区町村では、たまに防災無線で徘徊の情報などが流れますが、後で聞いた話ですが、徘徊中の事故だったそうです

 


 上記は全て、日本の人口の3割が集中する1都3県で起きた単身世帯での納骨事例です。人口が多くても単身世帯の社会的孤立のリスクは残念ながら高いのが現状です。(単身世帯は誰にでもそうなっていく可能性を秘めています)

 納骨証明書は、今後もし近親者の方が見つかった場合や問い合わせ頂いた時のためにNPO法人で保管していますのでご安心下さい。





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